保有特許紹介

臓器不全症に対する治療手段は臓器移植や人工臓器ですが、臓器移植では絶対的なドナー臓器の不足が大きな問題であり、人工臓器には生理機能や生体適合性の問題があります。このような状況下、新しい治療法としてiPS細胞などの幹細胞を用いた再生医療が注目を浴びていますが、複雑な細胞間相互作用を発生過程に必要とする臓器を試験管内で再生することは困難な課題です。

当社の保有技術は、Blastocyst Complementation(胚盤胞補完)法を用いiPS細胞からヒト臓器を家畜を利用して再生し、多くの移植待ち患者を救済すると共に、ヒトの臓器や組織を利用した創薬や医療技術開発にも画期的進歩をもたらすことを目ざしています。

1. 臓器再生関連特許群(技術の概要についてはこちら

1-1. BLASTOCYST COMPLEMENTATION を利用した臓器再生法

応用分野 再生医療 臓器再生 モデル動物作出
概要 本発明は、BLASTOCYSTO COMPLEMENTATION法(胚盤胞補完法)を用いて、目的とする臓器を生体内で作製する方法を提供するものである。具体的には臓器を欠損する動物の胚に、同種由来の多能性幹細胞を注入し欠損臓器を多能性幹細胞由来の臓器で補完する方法を提供する。
特許情報 出願情報:特願2014-193027, US12/583559,
登録情報:日本特許第5725587号

1-2. iPS細胞とBLASTOCYST COMPLEMENTATIONを利用した臓器再生法

応用分野 再生医療 臓器再生 モデル動物作出
概要 本発明は、胚盤胞補完技術を応用し、簡便に作成可能な誘導型多能性幹細胞(iPS細胞)を含む多能性幹細胞用いて異種哺乳動物の生体内で所望の臓器を作製する基本的な方法を提供する。
特許情報 出願情報:US13/059941, US14/197544, JP2015-011189, CH200980142469.6, IN_2004/DELNP/2011.
登録情報: 英国特許第2490443号, 英国特許第2475656号, 日本特許第5688800号, 日本特許第5686357号

1-3. 遺伝子改変による致死性表現型を持つ動物の繁殖用ファウンダー動物作製法

応用分野 再生医療 臓器再生 モデル動物作出
概要 臓器を欠損する表現型を持つ動物は、その臓器が生存に必須である場合は出生後死んでしまう。本発明は、発生した胚盤胞にES細胞、iPS細胞などの多能性幹細胞を注入し臓器の欠損を補うことで、当該動物は出生後成長し次世代に効率よく臓器欠損の形質を伝達するファウンダー動物として得る方法を提供する。
特許情報 出願情報:US12/918694, EP09712642.9,
登録情報:日本特許第5688788号

1-4. 幹細胞を用いた異種間胚胞キメラ動物の作製法

応用分野 再生医療 家畜改良、畜産工学 モデル動物作出
概要 本発明は、胚性幹細胞(ES細胞)、誘導性多能性幹細胞(iPS細胞)等の幹細胞を異種動物の胚盤胞へ注入する方法、もしくは数回分裂した異種動物受精卵とを混合することにより、異種間胚胞キメラ動物を作出方法を提供する。
特許情報 出願情報:特願2014-014395

1-5. 多能性幹細胞から分化誘導された細胞の生産方法

応用分野 再生医療 ヒト細胞を用いた薬剤スクリーニング
概要 本発明は、多能性幹細胞から分化誘導された目的細胞の生産方法に関するものであり、動物体内に胚性幹細胞(ES細胞)、誘導性多能性幹細胞(iPS細胞)等の幹細胞を移植し、分化誘導剤を投与しつつテラトーマを形成させ、目的の細胞を取得する方法を提供する。
特許情報 出願情報:特願2011-545228

1-6. EpiSCを用いた臓器再生法

応用分野 再生医療 臓器再生
概要 本発明は、エピブラスト以降の発生段階の多能性幹細胞などの、プライム型多能性幹細胞、組織幹細胞、体細胞もしくは生殖細胞を用いてキメラ動物を作製する方法を提供するものである。
特許情報 出願情報:特願2014-559722、PCT/JP2014/051997、

1-7. プライム型多能性幹細胞からキメラ形成能を向上させた多能性幹細胞を製造する方法並びにそのための組成物および組み合わせ

応用分野 再生医療 臓器再生
概要 本発明は、プライム型多能性幹細胞からキメラ形成能を向上させた多能性幹細胞を製造する方法、および、これらの方法により得られた多能性幹細胞を用いてキメラ動物を作製する方法を提供する。
特許情報 出願情報:特願2014-011262

2. iPS細胞技術を使った免疫治療特許群(技術の概要についてはこちら

2-1. 多能性幹細胞を用いた免疫機能再建法

応用分野 再生医療 免疫治療
概要 本発明は、ヒトT細胞からiPS細胞を誘導する工程と、該iPS細胞をT細胞に分化させる工程とを含む、ヒトT細胞を製造する方法、該方法によって製造されたT細胞を含有する意訳組成物、並びに該方法を利用する免疫細胞治療の方法を提供する。
特許情報 出願情報:特願2011-552821、
登録情報:米国特許第9206394号

2-2. 抗原特異的T細胞の製造方法

応用分野 再生医療 免疫治療
概要 本発明は、抗原特異性を有するヒトT細胞から、iPS細胞を経て、再分化して得られたT細胞(T-iPS細胞)において、元のヒトT細胞と同じT細胞抗原受容体(TCR)遺伝子の再構成パターンを有するT細胞の出現頻度を高くすることにより、効率よくTiPS細胞より抗原特異的T細胞を取得する方法を提供する。
特許情報 出願情報:特願2014-516839, EP 13794060.7,